今回の悩み
- 家を建てたいけど親が反対する
- 親が反対する理由がよくわからない
- 特に住宅ローンに対しての反対がスゴイ
こんなお悩みを解消します。
親の反対に負けてしまい、家づくり自体をあきらめてしまう方がいらっしゃいます。
実際に話を聞くと「確かにおっしゃるとおり」と共感することもあれば、「それはちょっと…」と思うことも。
本記事では親が反対する理由について実体験を踏まえて解説します。
適切なタイミングでの住宅購入ができるよう、最後まで読んでみて下さい。
目次
住宅取得に反対する親のよくある理由
当然ですが反対する親の理由は人によって様々です。
その中でも住宅営業として働く中でよくある理由をピックアップしました。
理由によっては説得が不可能なものもあるので、参考までにご覧ください。
土地やお金、相続や税金などに関する理由
土地の相続や権利関係、税金や贈与に関する問題などで反対するケース。
これは人によって事情がバラバラなのですが、親の所有している土地で建築をする計画などだと結構ありがち。
中には説得どうのこうのという問題ではなく、計画を進めること自体がそもそもむずかしい場合もあります。
状況を整理していつ、何をどのようにすれば計画が成り立つのかしっかり考えていく必要があるでしょう。
子離れができていない
とにかく子どもが心配で大きな決断をさせたくないと考えているケース。
金額やタイミングなどは関係なく、感情だけで反対している親も多いのが実情です。
説得をするためには慎重に、やんわりと、なおかつ理論的に根気強く攻めていく必要があります。
説得に失敗してしまうと、住宅購入に関わる適切なタイミングを逃してしまう可能性があるので注意しましょう。
嫉妬
自分の子どもが住宅を購入するのに嫉妬してしまうケース。
割合としてはそこまで高くない印象ですが、深掘りしていくとここに行き着いてしまう人もいます。
- 自分より良い家を手に入れるなんて…
- 自分より早いタイミングで家を建てるなんて…
- 自分たちは妥協して中古住宅を購入したのに…
こういった感情から家づくりを反対するわけです。
このパターンも説得に失敗するとタイミングを逃してしまう可能性があるので注意が必要。
住宅ローンに対する不安
家を建てるのには賛成だけど、住宅ローンを借りるのは反対というケース。
そこで住宅ローンを組む前提で説得にあたるわけですが、親自体も住宅ローンについて知識が足りていない場合が大半です。
特に自分で一度家づくりを経験した親は、その当時の知識だけで判断しがち。
実は20~30年前と現在では、住宅や住宅ローンの状況が全然違います。
この後はそのあたりについて詳しく解説していきます。
親世代が家づくりをした時と決定的に違うこと
最近建てた方ならまだしも、20年以上前に家を建てたという方は知識のアップデートが足りていない場合が多いです。
住宅に関わる仕事に携わってない限り仕方のないことではあります。
親世代が建てた20年以上前と今ではガラッと状況が変わっているのです。
ここからは昔と今の状況がどのように違うのか解説します。
建物価格の違い
20年以上前と今とでは建物の価格自体が違います。
これは建築資材の価格高騰、職人の人件費の上昇などが主な原因です。
住宅金融支援機構の調査を見ても、ここ数年だけでぐんぐん上昇しているのがお分かり頂けるでしょう。
≫住宅金融支援機構ホームページ【2019年度フラット35利用者調査】
「昔の感覚では金額が驚くほど高くても、現在の相場だと平均くらい」という現象がよく起こってしまいます。
住宅ローンの金利
特にバブルの時期に家を建てた親世代と大きくギャップを生むのが金利です。
なぜならバブル期の金利は今だと考えられないような高金利だったのです。
もし興味がある方は住宅金融支援機構のホームページに金利推移の記載があるのでのぞいてみて下さい。
今では1%前後で借入れが可能ですが、バブル期は5%以上の金利で住宅ローンを組むこともザラでした。
バブル期の金利はとんでもない
前述のとおり、バブル期の金利は今と比べようもないくらい高いものです。
実際その頃に建てた場合、どのような生活になっていたのでしょうか。
ここからは昔と今の支払いに関するギャップについて解説します。
バブル期に家を建てるとこんな生活
バブル期には最高で何と8.9%まで金利が跳ね上がったそうです。
実際には金融機関ごとに金利優遇があったので、もう少し安い金利で借り入れることがほとんど。
それでも5%以上の金利で借入れをしていたような時代でした。
例えば4,000万円を35年返済で借り入れた場合、金利1%と5%を比較すると以下のとおり。
毎月の返済額 | 総返済額 | |
金利1% | 11万2,914円 | 約4,742万円 |
金利5% | 20万1,875円 | 約8,479万円 |
同じ借入額なのに支払いは倍近いですね。
バブル期は今より金利の存在感がかなり大きかったことがわかります。
頭金の価値
金利が高いということは頭金の価値が高いと言えます。
なぜなら頭金には利息がかからないから。
具体的に金利5%、35年返済という条件で頭金なしと頭金500万円を入れた場合の比較をしてみます。
頭金なし | 頭金500万円 | |
住宅購入資金 | 4,000万円 | 4,000万円 |
借入額 | 4,000万円 | 3,500万円 |
月々返済額 | 20万1,875円 | 17万6,640円 |
総返済額 | 約8,479万円 | 約7,419万円 |
頭金500万円で総返済額が1,000万円以上も違います。
ちなみに金利1%、35年返済の場合は以下のとおり。
頭金なし | 頭金500万円 | |
住宅購入費 | 4,000万円 | 4,000万円 |
借入額 | 4,000万円 | 3,500万円 |
月々返済額 | 11万2,914円 | 9万8,799円 |
総返済額 | 約4,742万円 | 約4,150万円 |
こちらは頭金500万円で総返済額が約600万円の違いが生まれました。
金利が高ければ高いほど頭金の価値が上がるということがお分かりいただけるでしょう。
昔と今は状況が違う
住宅購入に反対する親の中には、昔の住宅ローンに対するイメージが強い方がいます。
特に頭金に関しては「住宅購入金額の2割は最低でも貯めなさい!」と言う声もよく聞きます。
しかし現在の金利状況や家賃の負担を考えると、貯める期間が頭金のデメリットを生み出してしまう可能性もあります。
詳しくは別記事にまとめてありますので、ぜひご覧ください。
≫家の頭金は無しでOK!貯金するより借りた方が良い理由とは【タイムイズマネー】
まとめ
今回は住宅購入に反対する親のよくある理由と、バブル期の金利について解説しました。
感情的に反対する場合もあれば、昔自分たちが建てた時と照らし合わせて意見を言う場合もあります。
さらに親世代が家を建てた時と今では状況がガラッと変わっている可能性が大きいのは間違いないでしょう。
そこを踏まえて慎重に相談していくべきです。
今回のポイントはコチラ。
まとめ
- 感情的に反対してくる場合、対応は慎重に
- お金に対する理由で反対する場合はいったん整理して考える
- 住宅ローンに対する知識がアップデートされていない可能性もある
- バブル期の金利は5%以上
- バブル期は現在よりも頭金の価値が高い
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。